肩こりということ

簡単に「肩こり」と呼ぶ症状。最初にこの言葉を使い始めたのは夏目漱石だとか。つまり起源はさほど古くない。では、それまでは「肩こり」という現象はなかったのか。もちろんそんなはずはない。外国人には「肩こり」がないという説があるが、そんなことはない。西洋人のお客が来たことがあるが、ひどい「肩こり」だった。

何を「肩こり」というか、と詳しいことを追求すると難しくなるけれど、要するに「頸の両側が硬くなって違和感や痛みがある現象」としておこう。なぜ、頸の両側に違和感が出るか。

「肩こり」のしている人の背中を見ると、どうなっているか。そこに共通点がある。背中が平らでない。どういうことかを説明しよう。その人を椅子に坐らせて、後ろから背中を観察する。すると、背中の両側の盛り上がりが等しくない。必ず、左右どちらかが盛り上がっている。下から上まで盛り上がっているわけではなくても、骨盤の左右で差があるとか、肩甲骨のあたりで盛り上がり方が左右で違うとか。

ひどい場合には、片方にはっきりとした盛り上がりがある人もいる。こういう人では、肩こりがひどい。中に、「全然肩はこりません」という人もいるが、こういう人は逆に凝りがひどい状態になっている。凝りすぎて感じないという状態になっているかもしれない。

要するに、「肩こり」という現象は、背中が捻れているために、頸の両側に筋肉の引っ張り差が発生しているという現象だといえば、わかりやすい。

そうすると、この捻れ現象を解消することができれば、肩こりが解消するはずだ。(続く)

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