914 シートベルトをしていたら(2)

【承前】まず、どこがどうなっていたかを書いておきましょう。痛みのある胸椎は、強く右へ捻れていました。そのため、操体法を使ってみても、一向に効果が出ないほどでした。一つずつ椎骨を修正するという面倒な作業をしなければ、どうにもならないほど硬く捻れていました。

これは前後に押す力よりも、腰をはじめとして捻じる力が強く働いたことを示しています。

この点は、今度の私の新刊『ねじれとゆがみ』の中で、特に詳しく取り上げた点ですので、そちらを参照していただきたいと思っております。

次に腰椎。ここには左へ捻れる力が働いています。なぜ、ねじれの方向が腰椎と胸椎とで反対に出るのか。これは交通事故という強い力が働く場面でなくとも、通常の生活の中でも、腰椎と胸椎とは、逆方向へ弯曲していることが多いことでも分かります。

脊柱には、「自然弯曲」と呼ばれる前後の弯曲があります。ここに強い力や、繰り返しの力が働くことで、前後の弯曲が左右の弯曲に変わっていくメカニズムがあると思います。

骨盤はどうなっていたか。Oさんの普段の骨盤を見せてもらったのは、2年半前ですから、どうなっていたか、はっきり覚えているわけではありませんが、普段の状態が強調されて出ているのではないか、と思われました。仙骨は右前・左後ろの方向に回旋していました。仙骨の左側が硬くなっていました。

頸椎や後頭骨にも異常がありましたが、これは通常の範囲ではないか、と思われました。交通事故でよく言われるのはむち打ち症です。しかし、むち打ち症が強く出ていたか、と言えば、そうではありませんでした。むしろ腰椎を正常化すると、頸椎も正常化するという範囲の歪みでした。

事故の後、すぐに今回のOさんのように、全身の歪みをチェックして修正しておけば、むち打ちが出ないで済むかもしれません。

こういう各部の歪みを正常化して行くと、Oさんの表情は明るく変わっていき、呼吸もしやすくなったといわれます。呼吸がきびしい感じになっていたのは、胸椎の捻れによるものでしょう。

最後に距骨を整え、歩いてもらうと、どこも何ともない、という状況になりましたが、まだ胸椎には捻れが残っていて、楽観を許しません。今週末に再度、来ていただくことにしました。

シートベルトの状態についてお聞きしてみたところ、緩めにしていた、運転していた人は、きつめにしていたので、体にベルトの跡が残っているほどだけれど、異常はでていない、とのことでしたとすると、シートベルトは、お添え物どころではなく、大きな効果があるから、しっかりしなければならない。

そして事故にあってしまったら、信頼できるところで操法を受けるのが望ましい。というか、そのままにしておくと、たいへん厄介なことになるでしょう。

でも、そういうチャンスのない人は、事故のあと、どうしているのでしょうか。痛みやむちうちに苦しんでいるのでしょうか。

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