906 足首が痛い

第906号 2016年7月14日
▼ 足首が痛い 

バレエをやっているという女性Mさん。左足首が痛む、病院・治療院など数軒を回ったけれど、治らないという訴えです。はるばる広島県からのご来訪でした。

さて、足首のどこが痛いのですか、と見せていただくと、痛みは、足首の折れる当たり、とのことです。

ちなみに「足首が痛い」という訴えの多くは、足首そのものよりも、甲の当たり、つまりリスフラン関節の周辺に異常がある場合が多い。あるいは下腿の開き過ぎもあります。つまり、足首が痛いといっても、足首そのものに原因があるわけではなく、その両側に問題がある。

そこで、よく見てみると、ご本人も言われるとおり偏平足で、甲の盛上がりがほとんどない。

そこで、これはリスフラン関節が全体に下がっているからであろう、と思いました。通常は、この関節に問題があるという場合、甲が高くなって、関節が上に上がっていることが多いのですが、Mさんの場合は、甲が高くない。
それで関節が上に上がって痛みが出ている可能性はほとんどない、と判断しました。

「操法テキスト」で、リスフラン関節の異常について、次のように書いています。

──★[3-4] リスフラン関節の変位 楔状骨と中足骨の境目がリスフラン(Lisfranc)関節(足骨の図参照)。変位することが多い。楔状骨側の変位も、中足骨側の変位もある。歩く時に痛がる。
【観】 リスフラン関節の位置を中心にして、足先側と足首側とを両手で挟み、上または下方向へわずかに動かしてみて動きがなければ、その方向に関節が硬化している。
【反動・愉骨】 楔状骨の側が変位していれば反動法で改善できるし、 中足骨の側が変位していれば愉骨で対応できる。細かい骨が多い場所なので、どの骨が痛むか、どの骨が変位しているかをよく調べて、正確に操法することが必要。中足骨と楔状骨の両方が変位していることが多いので、中足骨、楔状骨の両方を改善させることが必要。ここを改善させると膝が改善される。逆に、膝の悪い人はこの関節を調べる必要がある。
(操法テキスト明朝版、14~15ページ)

Mさんの場合、歩くときに痛むというより、トウ立ちをするときに痛むらしい。甲側が上がって痛みが出ているのでなく、足底側が下がっているために痛みが出ていると思われます。右足はさっとトウ立ちできるのに、左足は、スムーズに行かず、二段階の動きが必要になったという。

こう言っては何ですが、一般にバレエだとか、ダンスだとかをしている人の要求は厳しいことが多い。細かい注文に応じなければならないので、大変です。過去にもフラダンスの方、フラメンコの方など、いろいろ苦労しました。

しかし今回は、割合うまく行きました。リスフラン関節を両側から押さえて、足裏側へ少し曲げる気持ちで(つまり歪みを誇張する方向へ)、しばらく持続すると、簡単に痛みが消えました。あまりカンタンすぎて拍子抜けです。

リスフラン関節は上向きに曲げていればよい、と機械的に覚えていては、ダメなところでした。「いつもそうだとは限らない、ときには逆のこともある」という格言は、操法に限らず、どんなところでも有効です。

どういうわけか、このMさんの後も、足首の故障を起こした人が続いています。次回以降も、そのご紹介を続けます。

 

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