878 複合症状【1】

第878号 2016年1月28日
▼ 複合症状【1】

複数の症状を抱えて苦しんでいる人が多いですね。例えば、腰痛があって、首が痛くて、呼吸が浅くて、頭痛がする、という具合です。次第にこのような人たちが増えてきているようにも感じられます。というより、単一の症状だけで朱鯨亭を訪れる人は少数で、大抵の人が複数の症状をかかえて来られる。

もちろん、こんな人たちにマニュアル的な方法は通用しません。一つ一つの症状がばらばらに存在しているのではなく、全体として関連しあっているからです。

昨日のお客様、かりにAさん(70歳代、女性)としておきましょう。Aさんが訴えて来られたのは、右の膝痛、右腕の痛み、右肩の痛みでした。腰もすこし痛いとおっしゃっていたように思います。

中でも、胸の痛みが腕の痛みと合わさって、肩の周辺が夜ねている時にズキズキする。十分に眠れない。ということですから、不眠の症状もあることになります。

肩が痛くて眠れないという症状そのものは、珍しいことではありません。例えば五十肩の人には、そういう人が多い。でも腕を動かしてもらうと、腕が上がるのは確かで、五十肩の症状ではない。

まず背もたれのない椅子に坐ってもらって、後ろから観察します。背骨が直線でなく弯曲し、左肩が高く、右肩が低くなっています。あくまで一般論ですが、尾骨に問題がある人が、この種の背骨の人には多い。

尾骨の先端がどちらかへ曲がっているんです。曲がっているだけでなく、先端が硬く丸まって、周辺が硬く変形していることが多い。これが曲者です。この尾骨のために、そちら側が背中にかけて硬くなり、下から引っ張っています。

ために背骨がそちらの方へ弯曲する結果になっているわけです。骨盤も傾いていることが多いけれど、それよりも背骨全体が傾いていることの方が、あちこちに大きな影響を与えています。

「お尻を打ったことがあるでしょう」と言いながら、尾骨を調べてみます。このセリフは、これからあなたのお尻を触りますよ、という合図にもなっています。事実、Aさんの尾骨を触ってみると、確かに硬く固まって右に曲がっていました。

この尾骨をどう処理するか。それは一つの眼目でもありますが、ここのところにコツがあって、ここでは手の加減などがうまく伝えられないので、興味のある人は「からだほぐし教室」または「復習講座」に参加してください。この春の講座(関東を含めて)でも、この方法を詳しく取り上げることになると思います。

さて、尾骨をうまく処理できれば、背骨は黙っていても、ほぼ真直ぐになってくれます。それは我ながらほれぼれするほど。背骨の調整など簡単、と鼻唄の一つも出てきそうな勢い。

ところがAさんの症状には変化がありません。尾骨は確かに全身に大きく影響していることが確かめられたけれど、肩の痛みは相変わらずというわけです。
(この項、つづく)

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