肘の影響

路地裏の整体術 第763号 2015年1月2日
▼ 肘の影響

肘(ひじ)は上半身の中でも重要な個所です。ちょうど膝が下半身に与える
影響に相当する重要性を持っています。しかし、その重要性が必ずしも認識
されているとは思えません。このことについて、すでに[第751号 ある肘痛]
に書きました。今回は、さらにいくつか重要な点を付け加えます。

肘関節がどのような構造になっているか。これについては骨の写真を検索す
れば多数出てくるでしょうから、あえて触れませんが、肘の重要な構造は、
上腕骨で出来ていること、上腕骨の中に、尺骨が包まれて回転している関節
になっていることを頭に入れておけば、何が重要かは自ずから明らかです。

肘関節は、尺骨が上腕骨の中で前後に屈伸する動きだけをする。そう思われ
ています。大きく見れば、その通りです。しかし現実の肘をみると、そうは
なっていない。すべて関節には、独自の「あそび」があるのでしょう。独自
という意味は、この関節だけの独特な、という意味もありますし、その人の
肘に特有の、という意味もあります。

膝の場合には、「不等円運動」という「あそび」による運動があって、これ
が膝の自在な動きを確保しています。肘には、そのような「あそび」がない
ので、自在な動きというわけには参りません。膝と肘の動きで決定的に違う
のは、関節のところで捻れるかどうかですね。肘は捻れる構造になっている。

そのために何が必要かと言えば、屈伸の動きだけではなく、内外にあそびが
あることです。これは肘の動きからすると、利点ではありますが、そのこと
がアダになって、肘の故障が起きやすい。つまり肘は屈伸の動きをするだけ
と思っていたら、内外にも少し動いてしまうわけです。

特に前腕を内側へ捻る動きが多いですから、肘が外側に向けて変位すること
が多いようです。すると、肘頭の外側の凹みに圧痛が出る。その辺りを触っ
てみると、何か少し違和感を感じる人が多いことでしょう。人によっては、
さらに外側上顆炎(テニス肘)という状態になっているかもしれません。

こういった異常の直し方については何度も書きましたので、今回は肘の異常
が、どのような影響をおよぼすかについて。

大きな影響は、肩に及ぼすものです。これは肘の内側つまり採血点に現れる
もので、採血点から肩に向けて、上腕二頭筋に沿って引っ張るらしい。する
と、肩の三角筋のところに拘縮が起きて、スジ状の凝りが出てきます。たい
ていの人の肩を触ってみると、三角筋のところに拘縮があるものです。例え
ば五十肩の場合に、この拘縮が肩を固めています。だから五十肩の人を操法
する時は、肘を改善することが必須になります。

この関係は、五十肩に限らず、肩が重いという時にも、肘を改善することが
できれば重さが軽減するはずです。

もうひとつの影響は、同じく肩に及ぼすものですが、橈骨の捻れ・下垂に伴
って、上腕の後ろの上腕三頭筋に沿って引っ張るもので、ここが硬くなって
いない人はいないほどです。いつかも書いたように、ここが硬くなっている
と、両肩のバランスがおかしくなる。肩の高さが違う人は、上腕三頭筋の不
吊り合いを抱えています。

というわけで肘に異常があると、上腕の前後から肩を引っ張って肩の動きを
制限します。簡単に言ってしまえば、肩の運動制限があれば、肘をよく調べ
ること、と言うことができるでしょう。

ただし書きをつけておくと、肘を改善するためには、手首から前腕の開きを
改善することも必要です。どうすればいいかはお考えになってください。

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